みどりねこ日記

よくわからないけど、頑張りますよ。

Haskellモナドトランスフォーマー(7)

さて、前回の記事では>>=演算子を実装しました。しかし、実際のところ、何が起きているのでしょうか。
(>>=)演算子は、サンドイッチの層を一枚ずつ剥がし、中の値に関数を適用し、その結果である新たな値を新しいサンドイッチの中に詰めて返すのだと考えても良いです。

  1. サンドイッチから値を引っ張りだす

MaybeTコンストラクタについては一旦忘れましょう。$のあとにつづく処理はmモナドの中で実行されているのであり、MaybeTモナドの中ではないことに注意してください。
最初に、runMaybeT tmb_vを呼ぶことでサンドイッチの一番上を取り除きます。
次に、(>>=)演算子を使うことでサンドイッチの2層目を取り除きます。この処理はmモナドの中で行われています。
最終的に、caseとパターンマッチングを使用して、サンドイッチの最下層(値)をはがしてきます。

  1. サンドイッチに詰める

もし最下層がNothingだったなら、単純にreturn Nothingをします(2層のサンドイッチになります)。この値はMaybeTコンストラクタによって層を付加され完全なサンドイッチとなります。
もし最下層がJust vだったなら、その値に関数fを適用します。ただし、ここで問題が発生します。fをvに適用すると、3層の完全なサンドイッチを生成しますが、それにMaybeTを新たに適用することになり、4層になるので型エラーが発生します。
どのように回避すればよいでしょうか。
最初にrunMaybeTを走らせることで上の層を剥ぎとっておくことで、MaybeTコンストラクタが適用できるようにすればよいですね。